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  国語力を伸ばすヒント


 接続語の用法を覚える

 
いきなりですが、問題です。次の(   )に入る接続語は何でしょうか?{   }の中から選んでください。  

 問 雨が降ってきた。(    )遠足が中止になった。
   {しかし  あるいは  だから  つまり  そして}

 正解は、「だから」です。
 ふつうに考えて「しかし」、「あるいは」などは、入らないだろうと判断できます。なぜ「つまり」「そして」は答えとして不正解になり、「だから」が正解になるのでしょうか。そこで役に立つの が、接続語の用法に関する知識です。「そして」は添加(つけ足し)、「つまり」は前後の文脈がイコール関係の時に使い、「だから」は、当然の結果の時に使います。上の例文では、

 雨が降ってきた。
その当然の結果として遠足が中止になった。

と考えるのが自然です。「雨が降ってきたから遠足が中止になった」というわけです。
 このような接続語の知識は、入試に間違いなく必要なのに、学校では教えてくれないし、塾でも教えてもらった記憶はあるが、その知識を活用する頻度が少ないために、すぐに忘れてしまいます。

 国語の成績を少しでも伸ばす、いちばんの近道は、接続語の用法を覚えることです。



  文章は、ある程度読んだら解きはじめる

文章を、最初から最後まで読んでから問題に取りかかるのではなく、ある程度まで読んだら、問題に取りかかってください。
 例えば、説明文であれば、接続語を選択する空欄補充問題が、毎回のように出題されますが、空欄の前後を読めば、埋めることができます。物語文でも副詞や慣用句をあてはめる空欄補充問題がよく出題されますが、その場で分かるのであれば、その都度答えていきましょう。

 また、本文に線が引いてあり、その内容に関係した問題を解く時も、本文すべてを読んでから解く必要はありません。説明文であれば、線が引いてある箇所を含む段落を読み、どんな問題なのかチェックし、今まで読んだ情報量で解ける問題であれば、その場で答えましょう。 指示語が指している内容を答える問題なら、その前後5行以内を精読してください。

 物語文であれば、本文中に(中略)表記がしてある場合があります。その範囲内の線が引いてある箇所に関係した大部分の問題は、(中略)まで読めば解くことができます。(中略)表記がなくても、“明らかにここからは場面が変わっている”と判断できるようであれば、一旦、読み進めるのを止めて、今まで読んだ情報量で解ける問題はないか、チェックしてみてください。

 国語の問題が解けなかったり、解くのに時間がかかることの要因のひとつが、本文の情報が頭にしっかり入っていない、もしくは情報が未整理のまま、解こうとするから、時間がかかったり、誤った判断をしてしまうのです。
 本文をある程度読んでから問題を解くことの、最大のメリットは、情報の整理がしやすい、ということにあります。情報の整理がしやすいということは、正答率の向上につながります。本文を最初から最後まで読んでから、“さあ、問題を解こうか”というやり方をしている受験生は、一度、ある程度まで読んだら問題を解くというやり方をしてみてください。



 正しく読むということ

 
国語が苦手な子供に音読をしてもらうと、よく言葉を間違えたり、改行する時に次の次の行を読んでしまったり、ということがあります。また、抑揚をつけずに棒読みをするため何が書いてある文章なのか分かりづらくなっているということもあります。
 本文に書かれてある情報を正しく読み取ることができなければ、脳で言語処理をすることができません。その結果、「何が書いてあるのか分からない」となってしまいます。
 まずは、一字一句、正確に読むことが大事です。そして脳で言語処理をしやすくするために抑揚をつけて読むと何が書いてある文章なのか、理解しやすくなります。テストの時は、当然ながら黙読です。普段から音読をする時に抑揚をつけて読む習慣つけておけば、黙読時も自然と抑揚をつけて読むことができるようになります。


 読み聞かせのすすめ

本が好きな子で、国語が嫌いという子は、まず見たことがありません。ただ、本が好きだからといって、国語の成績が優秀とは限りません。なぜでしょうか?

 基本的に読書は自分が読みたいものを読みます。好きな本を読むわけです。ところが、国語のテストでは、たいして興味がないもの、関心が薄いものを読まなくてはいけない場合が多々あります。「以前からこの物語、読みたかったんだ!」と思うことは、まず、ありません。
 本は好きだけど、国語の成績が上がらない子は、好き嫌いがはっきりしていて、自分の興味が湧かない文章に対して、読んでいないわけではないけども、読みが浅く、雑になってしまっているため、文章の細部を尋ねてくる問題に対応できないわけです。そういう子には、「一見、面白くなさそうだけれども、読んでみたら面白かった。」という体験をさせてあげる必要があります。

 そのために有効なのが、読み聞かせです。親御さんが子供の横について、学校や塾で使っているテキストの中の文章、もしくは子供に読んでほしいと思っている本を音読で読んで聞かせてあげてください。目と耳から文字情報が入ってくるため、脳で言語処理がしやすくなり、好奇心を喚起することができます。その時、大事なのが、難しい言葉、表現があったら、その場で意味も教えてあげるということです。子供でも理解できる言い回しに変換してやると、内容理解に役立ち、語彙力もついてきます。
 実際に、私は授業内で、国語が苦手な子には、読み聞かせから入るようにしています。その効果は実証済みです。(詳細は指導方法をご覧ください。)


                            













 

国語専門 家庭教師

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